入れ歯が合わない理由は、状況によっていくつかにわかれます。
考えられる原因としては、
1:入れ歯のつくり方に問題がある
2:口の中の状態が変化した
3:性格や運動機能のマヒ
といったものです。作った時に明らかに違和感を覚える場合は、1の入れ歯の作り方に問題がある可能性が考えられます。また、加齢や歯周病によって、歯を支えるあごの骨が減ってしまった場合や、歯が抜けてしまった場合も合わなくなります。これらの問題は作り変えたり、調整したりすることで、解決するでしょう。
神経質な性格の人だと、口の中に入れ歯という「もの」が常に入っているのがどうしても気になる場合もあるでしょう。運動機能の麻痺や異常反射によって合わない場合もあります。
この場合は特殊な入れ歯を作ったっり、時間をかけて慣れるよう練習したりする必要があります。
入れ歯が合わない状態なのに我慢して使い続ける方もいらっしゃいますが、さまざまなトラブルの引き金になりかねません。少しでも気になる症状があれば、我慢せずにご相談ください。
合わない入れ歯を我慢して使うことで、残っている健康な歯に大きな負担をかけてしまい、歯の寿命を縮めてしまうリスクがあります。
あごの筋肉に余計な力がかかり、本来均等に分散される噛む力が偏り、顎関節に負荷をかけてしまいます。
噛む時の力がきちんと伝わらないので、骨がやせて退化する可能性もあります。
歯ぐきがぶよぶよとした状態になったり、「義歯性線維種(ぎしせいせんいしゅ)」という異常組織ができたりすることがあり、場合によっては切除しなくてはいけません。
入れ歯にかかる力が適切に分散しない為、強くあたる部分に「褥瘡性潰瘍(じょくそうせいかいよう)」という、床ずれのような症状が生じることがあります。