○歯のコラム 2014年9月 「プラーク(歯垢)と歯石の落とし方」
歯垢(プラーク)は細菌のかたまりであり、放っておくと虫歯や歯周病を引き起こします。歯垢(プラーク)が残りやすいところに注意して、しっかりと取り除きましょう。
〇歯垢(プラーク)とは?
歯垢(プラーク)は、食べカスと思っている人もいますが、まったくの別もの。細菌と代謝物のかたまりです。歯の表面に付着している、白色または黄白色のネバネバした物質で、1mgに1億個以上の細菌が存在しています。
細菌は歯に付着しても、多くの場合は唾液で流されますが、唾液の流れが悪い場所に付着するとその場で増殖を始め、徐々に歯垢(プラーク)を形成するため、早めに取り除くことが重要です。
虫歯の原因菌である細菌(ミュータンス菌)は、歯に付着しやすく、強固な歯垢(プラーク)を形成するため、早めに取り除くことが重要です。
〇歯垢(プラーク)の残りやすいところ
奥歯や、歯の間、歯ぐき(歯肉)との境目などは、特に付着しやすいため、しっかりと歯磨きして除去しましょう。
〇デンタルフロスで歯垢(プラーク)を徹底除去
歯垢(プラーク)は、歯の表面に強く付着しているので、うがいをしただけでは取れません。自分に合ったハブラシやデンタルフロスを使って、しっかりと取り除きましょう。
特に歯と歯の間は、ハブラシの後にデンタルフロスを使うと、歯垢(プラーク)の除去率が約1.5倍になります。
また、歯垢(プラーク)を残さないために、染め出し液を使ったり、定期的に歯科医院で歯のクリーニングをしてもらうことも大切です。
〇歯石とは?
歯石は歯垢(プラーク)が石灰化したもので、主に歯と歯ぐきの境目につく灰白色の石のような硬いかたまりです。
〇歯石の原因
歯垢(プラーク)が残ったまま放置すると、個人差もありますが2~3日で石灰化し始め、やがて歯石へと変化して除去しにくくなります。
歯石は表面がでこぼこしているので細菌がつきやすく、むし歯、口臭、歯周病などのリスクを高めます。
〇歯石がつきやすいところ
歯石は下の前歯の裏側や上の奥歯の外側など、唾液腺の近くにある歯につきやすい傾向があります。歯石は一度付着すると歯磨きでは落とすことはできないので、歯石になる前にケアすることが大切です。
日頃からこの部分を意識しながら歯磨きし、歯石の元である歯垢(プラーク)をしっかり除去しましょう。
シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2014年9月掲載分