○歯のコラム 2015年4月 「効果がばっちり出る☆フッ化物歯磨剤☆の使い方」
■フッ化物を歯面(リスク部位)に届けること
*ブラッシング後のすすぎは1~2回程度
せっかく歯面に取り込まれたフッ化物も、ブラッシング後にあまりたくさんすすいでしまうと全て流れ出てしまいます。 必要以上に多く行わず、少ない水の量ですすぎましょう。
*ブラッシングは1日2回、そのうち1回は就寝前に
就寝中は唾液分泌が減るためフッ化物を長時間口腔内に留まらせることができます。
*フッ化物配合歯磨剤を歯間部や裂溝部にしっかり届ける
■高濃度のフッ化物配合歯磨剤を使用すること
*フッ化物配合歯磨剤は、軽く湿らせた歯ブラシにつける
ブラッシング前には、歯ブラシを少し湿らせた方がよいでしょう。ただし多量の水分が歯ブラシにあると、その水分で歯磨剤が希釈されてフッ化物濃度が低下してしまいます。歯ブラシを湿らせ、軽く水を切ってから歯磨剤をつけましょう。また歯磨剤のフッ化物濃度はブラッシングの最中に急激に唾液により希釈されるため、ブラッシングの際にはもっともう蝕になりやすい部位から磨き始めるのが効果的です。
■フッ化物の効果が出る量を用いること
*口腔内でのフッ化物濃度が300ppm以上あることが大事
歯磨剤の使用量が少ないと、口腔内ですぐにフッ化物濃度が低下して300ppm以下になってしまいます。歯とフッ化物が十分に反応しするためには、おおむね2分以上の反応時間があることが望ましく、ブラッシング中に2分間フッ化物の有効濃度を保つには、10歳以上では少なくとも1g以上の歯磨剤を使用する必要があります。
☆イエテボリ法(磨き方)
イエテボリ法とは、フッ化物歯磨剤の虫歯予防効果を最大限に引き出すブラッシング方法です。
①湿らせた歯ブラシに1.5g(小児では0.5g)の歯磨剤をつけ、歯列全体にいきわたるように2分間ブラッシング。ブラッシング中歯磨剤は吐き出さない。
②ブラッシングが終わったら、吐き出さずに少量(10mg)の水を口に含み、30秒ブクブクうがいをする。
③吐き出した後は水で洗口しない。
④ブラッシング後、2時間は飲食をしない。
シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2015年4月掲載分