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歯のマンスリーコラム:シオノデンタルクリニック

シオノデンタルマンスリーコラム

○歯のコラム 2016年3月 「花粉症で歯が痛くなる?」

 ここ最近は、雨が降ったり晴れたりと、天気が目まぐるしく変わることが多いですよね。暖かくなったと思ったらまた急に冬の気圧配置に戻ったり。朝と夜で、10度以上も気温が変わる日もあります。

 

 「三寒四温」は春が近づいている証拠。でも、こんな風に変化の多い天気が続くと体調が崩れやすくなってきます。急な変化になんとか体が適応しようとして頑張りすぎて、免疫力が下がってしますからです。

 特に、歯茎などの末端の組織は免疫力が下がりやすいので要注意。普段はなんともなくても、免疫力が下がることで急に口内の菌に負け、急性の歯周病になったりすることがあります。よく「季節の変わり目には風邪を引きやすい」と言われますが、実はこの時期は歯のトラブルにも遭いやすいのです。

 花粉症の主な症状の1つが、鼻水・鼻づまり。酷い時には「鼻で息ができない!」という人も多いのではないでしょうか。実はこの症状こそが、歯周病を招く原因となるのです。

 鼻呼吸ができないと、自然と口呼吸になりますよね。そうすると、口の中の水分が蒸発して、カラカラに乾いてきます。口内にいる菌は乾燥状態で繁殖しやすいため、その状態が続くと歯の周りに歯垢(プラーク)がつきやすくなってしまいます。これが歯周病の直接的な原因となるのです。(また、虫歯にもなりやすくなります。)

 ちなみに、花粉症の症状を抑える薬には、唾液の分泌を抑える副作用があるものも多いのだとか。そのため、花粉症のトラブルがおさまっても、口の中は乾燥が進んでかえって症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。

 一方、長らく虫歯を放置することで、上顎洞にまで細菌が入り込んで鼻炎になってしまうことも…。これを「歯性上顎洞炎」と言います。上の奥歯に虫歯があるのを放置している人は、最悪の事態を防ぐためにも花粉症がピークを迎える前に歯科医にかかることをお勧めします。

 まずはとにかく、免疫力を下げないようにすること!気温差が激しいと体調を崩しやすくなりますが、それに負けないように栄養のあるものを食べたり、しっかり睡眠をとったりすることを心がけましょう。

 いまは優れた禁煙補助剤があり、辛い症状をやわらげながら比較的楽に禁煙することができます。治療や予防の効果を上げ、失う歯を減らすために、受診をきっかけに禁煙をはじめませんか?

 

シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2016年3月掲載分

 

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