○歯のコラム 2016年12月 「虫歯はどうしてできるの?」
~「酸」は歯をとかす~
お口の中では、酸が歯を溶かす「脱灰」と歯を守る「再石灰化」が同時に行われていて、このバランスがとれていれば歯は健康です。
ところが何かの原因で歯を溶かす作用が強くなると、歯の表面からカルシウム分がどんどん溶け出して虫歯が始まります。
~「再石灰化」で元にもどす~
喫煙約1年後には、このように肥厚していた歯肉の形態がより正常に近づき、歯周病は安定した状態になります。さらに、喫煙によって歯周病の治療効果が高まることもわかっています。
虫歯になりかかっていても、むやみに削らずにフッ素、CPP-ACP(リカルデント)やキシリトールを使用したり、唾液の分泌をよくするなど、再石灰化を促す努力をすれば、虫歯の進行を止め元の状態に回復させることができます。
これは乳歯や生えたばかりの永久歯が虫歯になりやすいことからも分かります。
もちろん、進行した虫歯は治療が必要です。
初期の虫歯(CO)なら再石灰化で虫歯を治すことができます。
初期虫歯(CO)とは歯の表面が白く変色した状態です。
それより少し進んでやや褐色になった状態(C1)でも虫歯の進行をストップさせることが出来ます。この状態で虫歯を削って詰めることは好ましくありません。
しっかりろ予防し予後観察していくことが重要です。
~歯の再石灰化を起こさせる方法~
○フッ素・キシリトール入り歯磨き粉を使用する方法。
○唾液の分泌をよくする方法
・こまめに水分補給する
・キシリトールガムを食後にかむ
○定期的に歯をクリーニングして、自分では取りきれないプラークを取ってもらう。
虫歯になりやすさなりにくさは、人によって異なります。口の中の条件が異なるからです。
歯を溶かす作用の強弱の条件への反応には個人差があります。
まずは口の中の検査を受けて、あなたのお口の状態を正確に知っておきましょう。
シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2016年12月掲載分